ケータイ買っちゃった



 携帯電話を新しくしてみました!

 いやあ、前の携帯は二年ほど使ったんですが、さすがに電池がダメになってきてて、二、三分の通話を二回もすれば、電池残量が一本になっちゃう(携帯電話は、電池残量のゲージが三本あって、一本ずつ減っていく)。それどころか、フル充電状態からまったく使わなくても、一日置いておくと、ゲージが一本減っている。

 マズイじゃーん。いつどこで電池切れになるかわかんなーい。マーフィーの法則から言うと、肝心なときに限って携帯の電池がないってことになりそうだ。

 じつは、しばらく前からこんな状況で、だましだまし使っていたんですが、さすがにもう限界。玄界灘は、冬季風波の激しさで有名です。って、なにを言ってるんだぼくは。

 そんなわけで、気分は玄界灘ですから、NTTドコモ(あ、ぼくの携帯のキャリアはドコモなんです)に電池の値段を問い合わせてみました。そしたら、ぼくの機種は4,300円っていわれて……

 マジかよ。高いよ。高すぎるよ。と、思うのが庶民の感覚ってもんでございましょう。だって、たかが電池だぜ。あの薄っぺらい。どーみても、1,000円以上はしないぜ。まあ1,500円ぐらいなら許容範囲というか、しょうがないかなとも思うけど……

 悩むなあ。でもこのままじゃ玄海灘だもんなあ。いっそ新しい携帯に買い換えちゃいたいところだけど、新しい505シリーズは、まだ高い。機種変だと3万円ぐらいする(安いところもあるかもしれないけど)。いくら100万画素のカメラがついたって言われても、携帯電話に3万円は出しにくいよね。いや、505の発売日には行列ができた店もあるって言うんだから、出す人は出すんでしょうが、グアム旅行(三泊四日)に、29,800円で行ける時代ですぜダンナ。なのにケータイに3万ですか奥さん!

 うむ。やっぱ電池を交換しよう。わたくしそう決意しまして、もよりのNTTドコモに足を運んだのです……が。

 が!

 ふと駅前のディスカウントショップが目に留まりました。オネーサンが携帯電話を売っていらっしゃる。考えてみれば、いままでだって2シリーズを使っていたわけで、べつにiアプリが使える5シリーズを買う必要はぜんぜんないわけです。ただ、100万画素のカメラがついて、さらにシャープ製の端末は液晶がきれいだって噂なんで、なんとなくつぎは、それがいいかなと思っていただけ。

 そっか。2シリーズでいいんだよな。いくらなんだろ。値段だけでも調べとこ。ちなみに、2シリーズといっても、細かくは21シリーズと、25シリーズがありまして、その違いは、カメラの有無(と、勝手に理解している)。25シリーズにはカメラがついてるんです。NTTドコモが、Jフォンの写メールに対抗してはじめたiショットってやつが使える機種ですな。21シリーズは、カメラがついてない。iモードで、インターネットの観覧とメールができるだけ(いや、携帯電話で、それだけできればたいしたもんだけど)。

 で、売り場をのぞいてみたら、25シリーズに値札がついてない。しょうがない。オネーサンに聞いてみましょう。

「すいません。このシャープのヤツいくらですか?」
「SH251iSですね。機種変ですか?」
「そうです」
「えーと……」
 オネーサンは、ジーンズのポッケからなにか紙を取り出して、値段を確認。
「4,800円ですね」
「は?」
「4,800円です」
「あの……ぼくが聞いたのは機種変の値段ですよ」
「はい。機種変の値段です。安くなったんですよ」
「へえ……そ、そうなんだ」
 マジかよ。電池とそんなに変わんない値段じゃんか。いったい、世の中どうなってるんだ。携帯電話の部品って、電池が一番高いのか? そんなバカな。じゃあ、在庫処分か? そろそろ新機種が出るのかな。ま、在庫だろうが処分だろうが、カメラがついてて、欲しかったシャープの端末で、さらに電池とほとんど値段が変わらないとなれば……
「シャープは液晶がきれいですよぉ」
 と、オネーサン。
「いまなら30分ぐらいで機種変できますけど、どーします?」
「どーしますもなにも……ください。黒いヤツ」
 思わず、そう答えましたね。ぼくは。
「エレガントブラックですね。在庫調べますからちょっと待ってくださいね」
 で、在庫があったので、その場で契約。ドコモには、通話料の利用金額に応じてポイントがたまる仕組みがあって、そのポイントが、ドコモショップだけでなく、こういうディスカウントショップでも使える。調べてもらったら、2,000円分使えることが判明。ってことは、2,800円で新しい携帯が買えるってことか。

 ところが! 契約書に名前を記入したあとに、事務手数料に2,000円余分にかかると言われちゃった(しかも早口で!)。なんですって? 最初からいえよ、そーいうことは。じゃあ、あの携帯は6,800円だったってことじゃないか。なんとなく騙された気分。でも、ポイントが2,000円使えるから、プラマイ、ゼロ……うーむ。ま、いっか。(事務手数料は、翌月だか、翌々月だかに、ドコモから請求されるそうです。ポイント分は、やはりドコモからの請求金額から差し引かれる。まさにプラマイゼロですな)

 ふと、ドコモショップで電池を買っても、ポイントが使えるわけで、電池だけなら、事務手数料なんかかからないから、2,300円ですんだのだなと気がつきましたが、細かいことは気にしない気にしない。

 で、30分待って、携帯電話が新しくなりました!

 じゃーん。 エレガントブラックですぜ奥さん。わたくしTERUにピッタリですな! って、どこがエレガントなブラックなのかサッパリわかりませんが、まあ、それはそれとして、ドコモのホームページによると、世界初(2002年11月現在)ケータイに3D対応液晶搭載。迫力がちがう! 感動が伝わる! リアルな立体画像表示。と宣伝されている、シャープ製の端末、「SH251iS」でございます。
≫ くわしくはこちらを見てね。

 いやまあ、迫力があるかどうか、感動が伝わるかどうかはともかく、たしかに液晶は美しい。しかも2.2インチもあるから、とっても見やすい。いままで使っていた携帯は、液晶の大きさはわかんないけど(かなり小さいことはたしか)、そもそも、TFT液晶じゃなくて、STN液晶(だったかな?)の256色表示だったんだよねえ。こんどのは、TFTで、65,536色表示ざんす。雲泥の差とはこのことだな。視野角がやや狭いけど(広いと、横から見られちゃうから、少し狭いぐらいがいいのかも)、最近のノートパソコンぐらいのクオリティは十分あります。あ、ちなみに通常の表示は、ふつうの2Dですからね(3D表示は、通常表示では使わないのです)。

 さてさて。搭載されているカメラは、約30万画素です。ケータイとしては並みですな。撮影できる最大サイズは、480x640ドット。どんな画像が撮れるかというと、こんな感じ。

 いかが? まあ、なんちゅうかその、最近のデジカメと比べちゃいけません。あくまでもオマケ。ちょっと前のトイカメラ(液晶画面もついていない、文字通りオモチャみたいなデジカメ)クラスってところでしょうか。でも、デジカメなんて、これでいいじゃんと言う人は、意外と多いかもしれないし、接写もけっこうできるので、ちょっとしたメモ用にはかなり重宝しそうですよ。ちなみに、接写画面は、こんな感じ。

 上の写真は、雑誌の一部を接写してみたんですが、十分文字が読めますね。最近デジタル万引きってのがあるそうですが(本屋で立ち読みしながら、必要な部分だけ携帯のデジカメで撮影しちゃうんだって!)、なるほど、そーいう使い方ができるクオリティがある。雑誌も著作物なので、出版社はもちろん、本屋さんもたまったものではないですな。出版不況が加速して、ぼくの仕事が減るから、みんなデジタル万引きはやめてね。

 と、ことほどかように、カメラとしても、なかなか遊べる携帯ですが……

 が、しかーし! このカメラを……違った、携帯電話をデジタルカメラ的に使いたい人にとっては、非常に大きな問題があるのです。なんとこのカメラ……違った、携帯電話は、メモリカードがさせないのですよ。つまりカメラの……違った(しつこい?)、携帯のメモリに画像をため込んだら、あとはメールで送る以外、取り出す方法がない。さらに、最大画像サイズで撮っちゃうと、メールで送れない!

 この問題を解決するために、シャープではPCと接続して、画像を取り出したり、アドレスを管理するための、データリンクソフトを無償で配布してます。SHシリーズで共用できるヤツと、SH251iS専用の二種類があります。≫ こちら

 おお、無償……なんていい響きだ。タダより安いものはない。

 と、ここでよろこんではいけません。なんと、この携帯とPCを接続するためには、専用のUSBケーブルが必要なんですねえ。それは別売なんですねえ。「USBデータリンクケーブルF001」というヤツなんだけど、こいつを買ってこなきゃイカン。

 うーむ。では買ってこよう。で、NTTドコモに行って「USBデータリンクケーブルF001くださーい」と言ったら、あんまりショックだったんで、記憶が定かではないのだけど、消費税入れて、五千円以上の金額を要求されてしまった。

 なにーぃ! たかがUSBケーブルが五千円! 携帯電話本体より高いじゃねえか! どういうことだ! 責任者出てこーい! と、NTTドコモの、ちょっとぽっちゃりめのカワイイお姉さんに叫ぶほど大人げなくないので(多少、ビックリした顔は見せたけど)、わざわざ裏の事務所から出してきてくれて申し訳ないですがと、エレガントにお断りして(心の中では、売れねえよ、そんなもんと思いつつ)ドコモショップを出たのでした。

 つまりですね、ワタクシ思うに、無償で配布しているデータリンクソフトは、本当は「無償」ではないのです。ケーブル代に上乗せさえているわけですよ。だって、どう見たって(箱から出して見せてくれた)、ただのUSBケーブルだもん。500円ぐらい? 本来の諺どおり、タダより高いものはないわけですな。まあ、各端末専用のデータリンクソフトは、端末のメーカーサイトからダウンロードしますが、USBケーブルを販売しているのはNTTドコモなので、どういう関係になっているのか、本当のところはわかりませんが。(もしかしたら、NTTドコモが各端末メーカーに、ソフトウエアの開発費を支払っていて、その分をUSBケーブルで回収しようとしているのかも)

 とにかく。USBケーブルに五千円も払うのは、なんかバカバカしいので、市販の、もっと高機能なソフト買ったほうがいいじゃんと思ってしまうのはぼくだけではないでしょう。市販ソフトなら、シャープの製品だけに限定されているわけではないので、将来、端末を買い換えても、そのソフトは使える可能性がある(使えない可能性もある(苦笑))。

 やれやれ。どちらにしてもまた出費か。でもまあ、いいかげん、携帯のアドレス帳をPCに書き出せるソフトが欲しいなと思っていたところなので、この際、買ってしまいましょう。マジで、携帯のアドレス帳はPCに保存しておきたかったんだよねえ。携帯持つようになってから、ホントにアドレス帳って、携帯だけになっちゃったから、もし携帯が壊れたら、それで終わりだもん。

 はい。買ってきました。秋葉まで行きましたよ、あたしゃ(苦笑)。携帯リンクソフトもいろいろあるんですが、どれがいいのかサッパリわからないので(事前調査するほど計画性はない)、とにかくパッケージの裏に書いてある、「対応機種表」を頼りに選びました。ぼくの見たところ、「携帯マスター10」というソフトが、SH251iSの、ほとんどの機能に対応してるみたいです。お値段は……あんまり思い出したくないけど、消費税を入れて、六千円ちょっとした。けっこう高いのね(涙)。

 で、使ってみました。上の作例写真(作例というほどでもないが)も、携帯マスター10で取り出したんですよ。逆にPCからSH251iSに画像データを送ることもできます。残念なのは、SH251iSの画像フォルダを外部ディスクのように見れないことだけど、まあ、その辺はSH251iS側で、画像を整理しておけばなんとかなるかな。この携帯マスター10は、画像の読み書きはもちろん、アドレス帳の受信や送信、あるいはPCとの同期もとれて、けっこう高機能。さらに、受信したメールもPCに保存できて、しかもドコモの携帯電話に使われている、特殊な「絵文字」も、PC上でしっかり再現されます(絵文字の色だけは再現されないけど)。

 そうそう。シャープの無償(苦笑)ソフトである、データリンクソフトも、携帯マスター10に付属していたケーブルで試してみました。結果は使えなかった。もしかしたら通信速度を落とせばうまくいくのかもしれないけど、途中でデータの転送が止まっちゃいます(SHシリーズ共用ソフトの場合です。SH251iS専用のほうは、まったく反応せず)。かろうじて読み出せたメールを(最初の二通だけ読み込めた)、データリンクソフトで表示してみたら……なんと! 絵文字は、ぜんぶ消えてました。専用ソフトのくせに、この体たらく(苦笑)。わざわざ五千円のUSBケーブルを買って利用する価値はまったくないと思われまする。と、六千円もする市販ソフトを買ってしまった自分を慰めてみたりして(笑)。

 慰めついでにいえば、携帯マスター10で意外に気に入ったのは、スケジュール管理。携帯マスター10でスケジュールを打ち込んで、SH251iSに送信できるので、ちょっとしたPDAみたいな感覚でケータイが使えます。ケータイの、あの10キーで、スケジュール打つ気にはなれないけど、PCから転送できるなら楽ちん。じつは、いままでもPCからメールでケータイにスケジュール送っていたりしていたのですが(手帳を持って歩きたくないときなど)、携帯マスター10を使うほうが、はるかにスムーズ……いや、エレガントですな(笑)。

 話は前後しますが、注目の(?)3D液晶ってのは、どんなもんでしょう。「視差バリア方式」という、特殊な眼鏡を使わなくても立体に見える液晶らしいけど……結論から申し上げますと、注目しちゃいけません(笑)。ま、これもオマケですよ。インターフェースが3D化されていて、さらにそれを液晶で3D表示できて、いままでにない斬新な操作性を実現した。なーんて言ったらすごいですが、ぜんぜんそんなことはなく、なんか、むかしあったホログラム印刷のシールみたいな感じ。最初から用意された3D対応のイラストは、なるほど、飛び出す絵本みたいに見えるけど、内蔵カメラを使って、自分で撮影した画像を3Dにしてみても(そういうこともできるのです)、目がちらつく、へんてこりんな写真になるだけなので、3D液晶に期待して買った人は残念無念感大爆発。金返せバカヤロウと叫ぶのは必至。

 さて。いろいろ書いてきたけど、肝心の携帯「電話」としての操作性はどーなのよ。と、思っていらっしゃるかたもいることでしょう。アドレス帳の使い勝手とか、まあ、こんなもんでしょって感じで、べつに不満もなければ、褒めるところもないかな。もちろん、データ保存量は個人で使うには十分すぎるほどあるし、電話番号やメルアドだけでなく、パーソナルデータとして、住所なんかも入力しておける。住所録のためだけに、PDAを買う必要を感じない程度のことはできます。

 ただ、メールに関しては……そうねえ。受信フォルダの自動振り分けなどはいまどきのケータイとしては当然できるので、使い勝手は悪くないのだけど、日本語変換については、いまいちかな。ワンタッチ変換とか推測頭出し変換とか搭載されているけど、手放しでは褒められない。Japanist並の(あるいはソニーの端末みたいにと言うべき?)予測変換ができれば最高なんだけど(SH505iはできるらしいよ!)。ま、そこまで贅沢いっちゃ酷ってもんですかね。以前ぼくが使ってた機種に比べたら、日本語変換もすごーく頭よくなってるし(なんと連文節変換だぜ)、一回変換した文字なら、最初の一文字を入力するだけで変換できる機能もそれなりに便利。いままでと比べたら、快適になりこそすれ、使いにくくなったなんてことはない(ボタンの位置が違うので、慣れるまでに二、三日かかったけど)。

 というわけで、そろそろ結論。

 505シリーズのiアプリだとか、デュアルバンドだとか、赤外線通信だとかが必要ない人で、さらにソニー製の端末にある、便利な日本語変換に慣れちゃってない人だったら、きっと満足するでしょう! ぼくは満足した(笑)。在庫処分中かもしれないいまが狙い目だね。

 あ、そうそう。ただね、ちょっと本体が大きいですな。液晶が大きいからしょうがないとはいえ、女性には持ちにくいかも。ぼくは、やや指が長いので、ジャストフィットです。欲を言えば、アンテナの位置が右側だったら、もっと持ちやすいけど。

 最後に、SH251iSユーザーを増やすため(笑)、Script1謹製、SH251iS専用待ち受け画面をご提供しましょう。

 以上、6点です。Web用フリー素材には入ってない写真ばかり。とくにトマトの写真なんて、待ち受け用に撮り下ろした新作だったりして(笑)。言うまでもないことですが、著作権はTERUにあります。個人で楽しむ以外の使い方をしちゃダメですよ。再配布なんてもっての外。よろしくね。


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