あれこれ雑記



 小説が進まないときは、エッセイを書くに限る。というわけで、今回はちょっと日記風に、あれこれと、日々思ったことなど。


■Japanistその後

 日本語変換に富士通のJapanist2002を使い始めて、四ヶ月あまり。時の経つのは早いものじゃのう。ゴホゴホ。なんて、ジイさんのマネをしてると、マジで老け込みそうだね。

 さて。Japanistを使い始めた当初、勢いでエッセイ書いちゃったけど、あれから四ヶ月使い込んでみての感想など書いてみよう。

 じつは、しばらく使ってると、こいつバカなんじゃない? と、思うことがよくある。へんてこりんな変換をするのだ。でも、よくよく考えると、変な変換をするときは、たいてい、ぼくが誤字を打ってるときだったりする。つまり、「あり得ない日本語」を打ったときに、Japanistは、一生懸命、日本語にしようとして、へんてこな言葉を作り出してしまうのだ。

 これはこれでおもしろいとも言えるけど、まあ、おおむね、悪い印象を持つことの方が多い。ATOKだと、そういうときは無理に変換しようとしないで、「ひらがな」を残す。その方が、誤字を打ったことに気づきやすいし(というか、どこを打ち間違えたか気づきやすい)、意味不明な文字を見ない分、変換効率が高いように錯覚する。精神衛生上、どちらが好ましいか言うまでもないね。Japanistは、決して悪い日本語変換ではないのだが、癖があるってことだ。もちろん、実際の変換効率も、厳密に調べたらATOKの方がいいんだと思うよ。

 じゃあ、ATOKにすればいいじゃん。と言われそうだけど、ぼくはたぶんATOKには戻らないと思う(じつは、むかしむかしはATOKだった)。いや、断言はしないけどね。

 Japanistの機能で気に入っている部分がけっこうあるんだ。カタカナを英語に変換できるのがやっぱり便利だねえ。ATOKもF4キーで同じことができるけど、Japanistはスペースキーを押していけば、ふつうの漢字と同じように候補に現れる。F4キーは遠いよ。もちろん、一度英語に変換したら、以後それが、変換のトップになる。

 この機能、小説を書いてるときはそんなに必要ないけど、こうしたエッセイとか、掲示板とかメールとか、英単語を使う(というか使いたい)機会は多いけど、Pentiumなんて単語、いちいち覚えてられないからね。それでなくても、英単語のスペルなんか、ほとんど脳細胞から揮発してるんだから。

 あと、アップデートの方法が簡素なのもいい。Japanistの環境設定のウインドウから、直接Japanistのサイトに飛んで、アップデートファイルがあれば、それをダウンロードしてインストールまで、面倒を見てくれる。以前インストールしたアップデートファイルには、ちゃんと「インストール済み」のマークがつくから、自分が、どのパッチを当てたのか覚えていなくても問題ない。これはすばらしい。ATOKだと、ファイルのタイムスタンプを自分で確認しろなんて言われるからね。

 と、こんなところが、前のエッセイでは、まだJapanistを使い込んでなくて書けなかった部分かな。いちおう、フォローってことで。

 あ、そうだ。Japanistを気に入ってる、もう一つ大きな理由があった。それは、使ってる人が少ないってこと。なんか、マイノリティって好きなんだよね(笑)。

 そりゃそうと、以前使っていた、やっぱりマイノリティのWXG4は、もうダメみたいだね。WindowsXPには対応しないんだって。それどころかWindows2000にも対応してないんだから、どうしようもない(ちなみにJapanistやATOKは、前のバージョンも、WindowsXPに対応させる、アップデートファイルが、キチンと公開された)。

 じゃあ、WXG5が出るのかなと思ったけど、どうも、AIソフトは、日本語変換から撤退するんじゃないかと思う。WXGのユーザーフォーラムみたいな掲示板があったのだけど、それが二月の末で「突然の閉鎖」になってしまった。理由は「諸般の事情」としか書かれていなかったけど、たぶん開発を停止したのだろう。もしそうなら(あるいは、そうでなくても)、ちゃんと理由を告知してほしいな。個人が趣味でやってるホームページなら「一身上の理由」で済むだろうけど、企業がやってるページに「諸般の事情」などと、政治家みたいな曖昧な理由はいただけない。残念なことだ。

 その点、富士通なら大丈夫でしょう。いまだに、オアシスユーザーだって、切り捨ててないぐらいなんだから。という企業の姿勢も、Japanistを選んだ理由かもね。



■ホームページのデザイン

 最近、フラッシュの作り方を覚えて(まだまだ勉強中だけど)、うちのページをフラッシュだらけにしたい衝動に駆られるが、ちょっと待った。下手に使うと、くどくなるだけで、アクセスしやすいページになるとは限らない。よくよくデザインを考えないと。

 ぼくは、サイトのデザインを考えるとき、企業のページを見ることが多い。企業は、お客さんがどうアクセスするかをよく考えているから、とても参考になる。やや古いブラウザとか、ネットスケープのバージョン4シリーズでもちゃんと見れるように考えられていてるし、それでいてソニーやアップルコンピュータなど、クールという印象がある企業のサイトは、デザインも美しい。

 で、ソニーのサイトを見ると、もうフラッシュバリバリでカッコいい。ところが、アップルのサイトは、ごく一般的なタグしか使っていないくせに、きれいに文字組とか考えられていて、これまた脱帽する。どっちがいいのか…… 好みと言ってしまえばそれまでだけれども、ぼくはアップルのサイトの設計に共感を覚える。

 プロのウェブデザイナー向けの書籍を見ると、目的のコンテンツにたどり着くまでに、マウスのボタンをクリックさせる回数は、三回が限度なのだそうだ。つまり、階層を深くしすぎるなってことだね。ぼくのページは、いまのところ、ほぼ、その条件を満たしていると思う(全部じゃないけどね)。

 ところが、同じ書籍に、「わかりやすければいいってもんじゃない」なんて意見も載っていた。企業などの営利サイトは別だけど、クリエーター系のサイトは、意図的に分かりにくくして(ただし、デザインを美しくするのが絶対条件)、訪問者にコンテンツを探させるというのも、サイトを印象づける手法なのだそうだ。

 難しいもんだなあ…… まあ、その辺はサイト制作者の好みがモロに出る部分だから、逆におもしろいんだけどね。

 ぼくは、目的のコンテンツにたどり着くまでに、3クリック以内で、かつ、なるべく軽いページをこれからも目指そうと思う今日このごろ。あとは、スクロールの量を、どこまで減らせるかだな。ノベルのページなんか、ずいぶん縦に長くなってきちゃったし。

 それと、Macintoshの対応。いま現在、ぼくはマックをもっていないので、Windowsでしかページを確認できない。たぶん、テーブルを使ったところなんかで、マックでは表示が崩れているところがあると思う。マックユーザーのみなさんごめんなさい。トップページだけは、Macintoshでも表示が崩れないようにマージンを大きくして作ってますけど、そのほかのページは、あんまり考えてません。もし見にくいページがあったら、ご一報いただけるとありがたいです。

 もう一つ。これは小説サイトの宿命なんだけど、長時間、モニタを見てもらうわけだから、なるべく目に優しいデザインにしたい。でもねえ、これはかなり難しい。派手な色や、反対色をむやみに組み合わせない。ってぐらいしか、思い浮かばないんだよね。しばらく前から、小説のページには、白地ではなく、薄いグレーを使うようにしているけど、これも、どこまで効果があることやら。



■愛着

 モノに対する愛着と言うのは不思議なものだ。たとえば、ぼくはいま、腕時計にシチズンの自動巻きを使っている。デジタル全盛の時代だからこそ、クォーツじゃない腕時計がオシャレと言えなくもないが、じつはこれ、間違えて買ってしまった時計なのだ。シンプルなデザインが気にいって買ったのだけど、いざ、箱から出してみると、ゼンマイ式だった。ビックリ。

 ゼンマイ式とはいえ、自動巻きだから、腕にはめていればゼンマイを巻く必要もないのだけど、それでも、仕事がない日は、あんまり腕時計なんかはめないわけで、そういう気が緩んだ(?)日が、一日でもあると、ぼくの時計は動作を停止する。

 あ〜あ、まただよ。とか文句を言いながら、朝、ゼンマイを巻き、時間を合わせ、カレンダーも修正してから出かけるわけだ。何度、クォーツの時計に変えようと思ったかしれない。

 ところが。どういうわけか、この面倒な時計をいまも使い続けている。もう五年近くになるだろうか。最初に買ったときのベルトもボロボロになり、去年、新しいベルトに付け替えた。しかも、フランス製の、ちょっとカッコいいベルトなんか買ったりして……(正確には、気に入ったデザインのベルトを買ったら、たまたま、それがフランス製だっただけだけど)

 となると、なんだよ。けっこう気に入ってるんじゃんか。と、われながら、自分の腕時計を見ながら思ったりするわけだ。どうやら、モノと言うのは、ただ便利であればいいと言うものではないらしい。

 と、思えば、便利になりすぎて、逆に愛着沸きまくりの道具もある。ぼくは、写真のプロになる以前から、キヤノンのF-1というカメラを使っていて、それをプロになってからも使い続け、けっきょく14年使った。当然、愛着を持って使っていたわけで、最新のオートフォーカスカメラなんか、べつに欲しいとも思わなかった。

 ところが。そんなぼくも、二年ほど前、ついに最新のカメラを買うことになった。オートフォーカスなんて、べつに使いたいわけじゃないんだよ。でも、いま使ってる機種が生産中止になっちゃったから、仕方なく変えるんだよ。なんて、消極的な気持ちだったわけなのだけれど、最新のカメラを使ってみて、目からうろこが落ちた。ぽろぽろ。

 な、な、なんて便利なんだ…… すごーい!

 そのカメラは、キヤノンのEOS3という機種なんだけど、こいつ、ぼくの目の動きを検知して、ぼくが見ているところにフォーカスを合わせてくれる。自動で。これには、まったくもって驚いた。技術の進歩というより、やや大げさだけど、タイムマシンで、未来のカメラを手に入れたような気分だった。

 しかし、この機能は学習を必要とする。最初から、まあ、そこそこ、人の目の動きを検知するんだけど、いろいろな条件(晴れた野外、夜の野外、明るい部屋、暗い部屋などなど)で、ユーザーが自分の目の動きを学習させ、それが蓄積していって、よりエラーの少ないアイコントロールが出来るような仕組みになっている。

 で、ぼくも、もうずいぶんと学習を積み重ねているので、ぼくのカメラは、ぼくの目の動きを、とてもよく検知してくれる。逆に、他人に使わせると、まったくデタラメな所にしかフォーカスが合わないカメラになってしまった。まるで、主人だけに忠実な猟犬みたいな感じだ。つまり、いまぼくのカメラは、TERUスペシャルなのだ。これで、愛着を感じるなと言う方が無理な話だ。カメラというのもが発明された時代。ユーザーのいうことしか聞かないカメラが出現するなんて、だれが想像しただろうね。

 そうそう。愛着と言えば、忘れちゃならないのが(笑)、黒い革のハーフコート。プロフィールの写真でも着てるヤツ。こいつは、もう十年以上着てる。裏地の布が破けてきているので、直したいなと思いつつ、そろそろ、クローゼットにしまい込む季節だね。



■閉鎖

 リンクページに入れておいた、ホームページ素材のサイト「dpi Web Graphix」が、三月六日をもって閉鎖した。プロのWebデザイナーさんが運営していたサイトで、ぼくはここの素材はあまり使っていないけど(一個だけかな?)、そのサイトデザイン自体が逸品で、とても好きなサイトだった。ここのページのソースを見て、ずいぶん勉強させていただいたりして、感謝してたりもする。

 上の方で、WXGの開発元である、AIソフトが、WXGのユーザーサイトを突然、理由も述べずに閉鎖したと書いたけど、この「dpi Web Graphix」さんは、ちゃんと閉鎖の理由を述べている。その理由に納得できるかどうかは別問題だけど、真摯な姿勢だなと感じた。好きなサイトが閉鎖するのは、どういう理由であれ、寂しいけどね。

 さて。その理由なんだけど、要約すると、「時代の変化と共に、自分のやりたいことが、このサイトではなくなった。もっと、別のことをやりたい」ということらしい。一見身勝手な意見のように感じるけど(身勝手であって、一向にかまわないのだが)、ぼくは、すばらしい理由だと思った。だって、この人は、Webデザインのプロなんだもの。それでお金を儲けて、ご飯を食べている人だ。その人が、無料で素材を提供してくれていること自体、とてもすごいことだと思う。しかも、なんと、五年間も、このサイトを続けてきたのだ。ぼくの邪推だけど、この人は、多くのWebページを、カッコよくしたかったに違いない。「みんな、もっと、クールなサイトを作ってくれよ。そのために、無料で、クールな素材を提供するからさ」なんて、気持ちがあったんじゃないだろうか。

 でも、時代は変わった。いまは素材サイトも増えたし、パソコンショップどころか、ふつうの本屋さんにも、素材の詰まったCDが売ってる時代だ。「dpi Web Graphix」の当初の存在理由は、たしかに薄れたんだと思う。それで、スパッとやめてしまうところがプロだなあと感じる。存在理由に疑問を感じながらだらだら続けるのは、たぶん、プロとしてのプライドが許さなかったのだろう。

 もう一つ。

「気合いを入れて取り組みたい、取り組まなくてはならない仕事がいくつかあるのでそれらに集中していきたい」

 サイト閉鎖理由に書かれた、上記の一文を読んで、そういう仕事に恵まれたことをうらやましく思いつつ、身が引き締まる想いを感じた。プロは、かくあるべきだ。ちなみに、同じ作者の運営する、デザイングッズの販売サイトは、これからもよろしくとのこと。まったくもって、プロは、かくあるべきだ(笑)。



■存在の理由

 そりゃそうと、このScript1の存在理由ってなんだろう?

 なんてことを考えちゃうのは、好きだったサイトが閉鎖して、ややナーバスになってるせいだな。でも、いい機会だから考えてみよう。

 いや、べつに考えるまでもなく、答えはハッキリしている。ずばり、ぼくの書いた小説を、たくさんの人に読んでもらいたかったから。これに尽きる。社会になにか貢献しようなんて崇高な目的はない。

 でも…… 崇高じゃないけど、じつは、ちょっとだけ自分に課した目的というか課題がある。それは、「読んでくれた人が楽しめる作品を発表すること」だ。ハッピーエンドになる物語ばかり書くって意味じゃないよ。念のため。

 さて。「楽しめる作品」を書く。当然と言えば当然の目標だよね。言い換えれば、「質の高い作品を目指す」ってことにもなるわけで、創作小説を発表してる人は、だれだって、そう思って書いてるはずだ。

 とはいえ、楽しみ方は、人それぞれ違う。コメディが好きな人もいれば、純文学が好きな人もいるだろう。だから、万人を満足させる小説を書くことは不可能。それはわかってるけど、まあ、自分に出来る範囲で、なるべく質を高めよう。って気概を忘れてはいけないよね。

 あの〜、TERUさん、なかなか新作を発表しない言い訳をしてません? と、思われたあなた。あなたは正しい(笑)。



■ジェネレーション

 最近、中学生の女の子が書いた小説を読む機会があった。相互リンクしている某氏の某サイトで出会った女の子…… なんて書くと、妙にいやらしく感じるのはぼくだけだろうか(笑)。

 冗談はともかく、その女の子のが、今年のバレンタインデーに書いた恋愛小説をメールで配信するので、欲しい人はどうぞと、某氏の掲示板に書き込んでいたので、「欲しいです」と手を挙げたわけです。十五歳の女の子が、どんな物語を書くか興味があったからね。

 その物語を要約すると……

 受験生の中学生の女の子が、好きな男の子にチョコレートを渡そうかどうしようか悩む。そんなこんなで時は過ぎ、けっきょく本命の高校には受からなかったのだけど、チョコは渡すことができた。じつは、その男の子も、主人公の女の子のことが好きで、チョコを渡されたとき、男の子の方から「一年のときから好きだった」と告白される。終わり。

 なんというか、読み終わったあとに、清々しさのようなものを感じた。それは、十五歳の女の子にしか書けない物語だったからだ。

 もちろん、厳しいことをいえば難点は多い。そもそもこれを「短編小説」と呼ぶべきかどうか難しいところだ。起承転結はないし(起と結らしきモノはある)、一人称で書かれているため、情景描写などの地の文にも「若者言葉」が散見されて、「超シケメン」と言われても、ぼくには意味がわからない。だから、主人公の好きな「超シケメン」の男の子が、どんな子か、想像できないというのは、大きな問題だ。

 と、言葉の乱れというか、変化についていけないところがあるし、構成の稚拙さが気にならないと言えば嘘になる。

 でもね。それがどうしたというんだ。そんな細かいことは、どーでもいいじゃないか。そう思わせる勢いがあったんだよ。彼女が、十年後にも同じような手法で物語を書いていたら問題だろうが、逆に、十五歳の女の子が、大人のぼくでさえ唸っちゃうような、完ぺきな「物語」を書いたりしたら、気持ち悪さを感じると思う。「十五歳だから」書ける物語があるはずなのだ。ぼくは、それを読んだ気になって、清々しく感じたんだね。

 と、思うと同時に、彼女よりも、彼女の両親と比べた方が年齢差が少ないであろう自分の年を実感した(苦笑)。



■技術革新

 コンピュータ関係の技術革新のスピードには、驚くべきものがある。日進月歩ならぬ、秒進分歩なんて呼ばれるくらいだから、開発する方も大変だろうね。

 どんどんパソコンが速くなるのはありがたいことだ。こうして文字をエディタで入力しているだけなら、いま使っている四年前のPCでも十分で、もうパソコンなんか進化しなくていいよと、思わなくもない。ところが、巨大な、それこそ100MBを越すような写真をレタッチしたら…… とたんに、重いと感じる。パソコンは、まだまだ、進化する必要があるらしい。

 というわけで、そろそろ、新しいパソコン欲しいよねえ。と、思い始めてるわけなんだけど、その進化のスピードの速さゆえに、二の足を踏んじゃうんだよね。

 最初は、WindowsXPだった。

 どうせなら、WindowsXPが出てから買わなきゃ損だよ。そう思っていた。以前から、Windows2000にすると安定するって聞いていたから、その後継OSである、XPには大いに興味を持っていた。でも、OSだけ買ってきて、いまのマシンにインストールするのはイヤだ。処理が重くなるのもそうだけど、新しいOSにするためには、ドライバをアップデートしなくてはいけない。そういうの、面倒なんだよね。っていうか、たぶん、できない。もうぼくのPCは古すぎて、サポートされてないと思うんだ。グラフィックカードのメーカーなんか、どっかに買収されちゃってるし(苦笑)。

 というわけで、WindowsXPがインストールされたパソコンが欲しいですな。なんて思ってたんだけど、いざ、WindowsXPが発売されたら、今度は、USB2.0がパソコン本体に内蔵されるまで待った方がいいかな。なんて思ったりして。現行製品には、まだUSB2.0がついたのって、ほとんどなくて、今年の夏とか秋ごろの製品から多くなるって噂だからね。

 よし。それまで待とう。いやいや、出始めは不安定だから、来年までじっくり待ったほうがいいかも。なんて言って、来年まで待つと、今度はハードディスクの接続方法が変わるかもしれないんだってさ。シリアルATAだって。線が平べったいのじゃなくて、細くなるらしいよ。

 ううむ。メーカーの(あるいは業界の?)ロードマップを、素人が気にしてもしょうがないって気もするけど、インターネットのPC系の情報サイトを見ると、そういうことがたくさん書いてあるんだもん。気になるじゃん、やっぱり。できれば「偉い」お買い物をしたいもんね。これから、数年間お世話になるパソコンを買おうっていうんだからさ。

 んじゃ、ハードディスクも新しい規格が普及するまで待とう。うん。そうしよう。というわけで、いつまで経ってもパソコンが買い換えられないのでした(笑)。

 こうなってくると、自作か? 自分で部品買ってきて組み立てれば、必要最小限の投資で、将来アップグレードできるかもしれない。

 と、思って、じつはちょっと調べた。で、すぐに挫折した。ダメだ。パーツが多すぎる。把握できない。たぶん、自作に手を出したら、あれもこれもと試すことになって、トータルでは、メーカー製のパソコン(とくにデルのような、直販パソコン)を買うよりも、ずっとお金がかかるような気がする。なにより、その世界にハマりそうな自分が怖い。始めたらきっとハマる。そういう予感がある。この世には、知らない方が幸せなこともあるのだ。くわばら、くわばら。



■セーフガード

 ちょっと硬いお話。アメリカが鉄鋼製品に対するセーフガードを発動した。セーフガードってのは、緊急輸入制限のことで、早い話、輸入品に関税かけて、自国の産業を守ろうって政策のことだ。今回アメリカは、鉄鋼製品に、最高30%の関税をかけるんだそうだ。

 アメリカは自由貿易の国じゃなかったのか。そんな保護政策をとるとは何事だ。と、日本とヨーロッパは怒っちゃって、WTO(世界貿易機関)に提訴するんだそうだ。

 どうも、日本のマスコミの論調を読んでいると、アメリカばかりが悪者のように書かれている気がする。たしかに、関税で自国の産業を守るのは保護政策だ。それは間違いない。でも、セーフガード自体は、WTOのルールで認めらている。輸入品の急増で国内産業が打撃を受けたときは、一時的に保護策をとることが認められてるんだよね。

 そもそも、日本のマスコミは、日本とヨーロッパが、非公式な裏取引をしていることを報道してるだろうか? 「ビルマライン」と呼ばれる裏カルテルがあるのは、公然の秘密だが、それを知っている日本人はどれだけいるだろう。

 ビルマラインとは、ヨーロッパは、日本と韓国には鉄鋼を輸出しない。ビルマから東のアジア諸国にも、あまり鉄鋼製品を輸出しない。そのかわり、日本と韓国はヨーロッパ市場に参入しないという取り決めだ。まさにカルテル。

 それだけじゃない。日本とヨーロッパは、歴史的に鉄鋼産業に、莫大な補助金を出して保護してきた。アメリカは、過去四十年間、そういった保護政策は、あまり採用していない(皆無ではないけど、日本とヨーロッパに比べたら、その度合いは低い)。つまり、いままでアメリカは、自由貿易を行っていたわけだ。それなりに。

 そのアメリカも、ついに堪忍袋の緒が切れて、今回のセーフガードに至った。悪いのは日本とヨーロッパなのだ。と、アメリカは主張するだろう。というか、してる。

 ところで、現在、世界の鉄鋼生産量は、需要よりも、2億3千万トンも多いんだそうだ。これが最大の問題点だと思うけど、いかがなもんでしょうね。


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