サーバーが見つかりません



 本題とは無関係ですが、最初に一言。

 ご存じのとおり、9月11日、ニューヨークのワールドトレードセンタービルが、ハイジャックされた双発ジェット機によって倒壊しました。また、ほぼ時を同じくして、ワシントンの国防総省にもハイジャックされたジェット機が墜落し、こちらも多くの犠牲者がおられるようです(これを書いている9月17日現在。被害者の数はまだ正確にわかっていません)。この信じがたい悲惨な事件によって、命を落とされた方々のご冥福をお祈りします。

 今回のテロを計画した犯人がだれであれ、いま、われわれは精神文明の成熟度を問われているのだと思います。何の罪もないイスラム教徒への迫害は言うに及ばず、犯人がアメリカ軍の爆弾によって『殉死』するのではなく、国際司法裁判所で裁かれることが、いまのわれわれの精神文明レベルでの最良の選択だと信じます。アメリカ政府の報復攻撃により、罪のない人々の尊い命が失われないことを切に望みます。



 では、気を取り直して今回のお題。


 インターネットに繋げられない!

 と、久しぶりのエッセイで、いきなり叫んでおりますが、インターネットのアクセスが急にできなくなっちゃったんだもん。原因はわかってるような、わかんないような。


■ わかっている部分

 問題の起こる少し前に、ハードディスクの整理をしていたから(つまり、不要と思うファイルをぽいぽい捨ててた)、たぶんインターネットに繋げるための重要なファイルも捨ててしまったのだろう。くしくも、ニューヨークの惨事と時刻を同じくするが、テロ行為と無関係なのはいうまでもない。

■ わかんない部分

 いったい、なにを捨てたんだよオレ!


 えーと、そういうことなんですが、念のため言い訳をしてきますと、Windowsフォルダ(マックで言うとシステムフォルダですな)の中身なんか、ぜんぜん触ってません。フォルダを開けてさえいない。

 いえね、ブラウザは立ち上がるんですよ。でもページを表示しようとすると「サーバーが見つかりません」と言われちゃう。メールも読めない。その他、FTPソフトとか、サーバーにアクセスするタイプのソフトは全滅。

 最初は事態を軽く考えておりまして(人間ってヤツは、いつだってそうだ)、プロパイダがおかしいんじゃないかと思ったわけです。たまに、プロパイダの障害で繋がらない時ってあるじゃないですか。そんなようなもんかなと。そのときは、すでに夜も遅い時間というか、正確には朝が近い時間(苦笑)だったので、しょうがないなァ。と思いながらベッドに入ったんですが、翌日、仕事から戻って繋げてみたら、やっぱりダメ。いくらなんでも、半日以上、プロパイダに障害があるなんて考えられないので(大手だし)、こりゃ、ぼくのパソコンのせいか? と、冷や汗がたら〜り。

 そこで、考えられることをぜんぶ試してみました。ブラウザを入れ直してみるとか、ドライバを入れ直すとか。でも、ダメなんだこれが。こうなると、もはやなにが悪いのかサッパリわかんない。

 ああ、困った。もはやインターネットでお仕事のスケジュール確認が来る時代だから、接続できないのは非常に困る。

 そこで、最後の手段!

 いままでのことは、すべてなかったことにして、一から出直す。もうこれしかない。つまり、Windowsの再インストールです。思い立ったが吉日。どうせなら、本格的に再インストールをしてやるぞ。やるとも。やってやる! 過去は変えられないけど、未来は作り出せるのだ!

 Windows98の起動ディスクを取り出す。起動ディスク。フロッピーというレトロな雰囲気が漂うメディアに入った控えめなヤツですが、こいつには恐るべき力が備わっているのです。なんと、フォーマットの呪文を唱えることができるのだ!

 フォーマット。あるいは古いマックユーザーなら、イニシャライズの呪文。これはカナトスの泉と同じ力を持った魔法です。カナトスの泉ってなに? と疑問に思ったあなた。ぼくの書いたギリシア神話のエッセイを読んでませんね(読んでてても忘れてるって)。

 その泉は、この世でもっとも美しい女神ヘラさんが、毎年春になると身を清めるために入る泉のことでございます。ゼウスの浮気にすっかり疲れ果て、身も心もボロボロになったヘラは、この泉で身を清めると、それまで溜まりに溜まっていた苛立ちとか怒りが、すべて洗い流され、しかも身体まで若返り、そればかりか処女に戻ってしまうという、すばらしい泉なんです。

 フォーマットの呪文は、まさにこの泉と同じ。汚いファイルが溜まったハードディスクを、元のまっさらな状態に戻してくれるのです。バージンスノーならぬ、バージンハードディスクとでも申しましょうか。ただし、使い方を誤ると、ハードディスクに入っていた重要なファイルもすべて洗い流されて、「わたしはだれ? ここはどこ?」という、ぼけ老人状態になるので細心の注意が必要です。諸刃の刃ですな。

 さあ、フロッピーをドライブに入れたら、フォーマットのスペルを唱えましょう。たしか、formatでしたな。ちょっと手が震えます。えーと、データのバックアップは大丈夫だよな。問題ないよな? 本当にいいよな?

 えーい、なにを弱気になってるんだ! エンターキーを押せ! えいや!

 フォーマットすると、ディスクの中身が全部消えます。いいんですかぁ?(Y/N)

 というような警告が表示されます(正確じゃないです)。あううう。せっかく覚悟を決めたのに、またそういう、自信が揺らぐようなことを…… また震えた指でYキーを押す。すると、今度こそフォーマットの呪文がロードされて、数分後には、あ〜ら不思議。もうなんにも覚えてませんわ。わたしはだれ? ここはどこ?

 さあ、今度はWindowsのセットアップだ! セットアップの呪文はsetupでしたね。こいつを唱えると、Windowsのインストール画面になります。お、なったなった。懐かしいなあ。Windows95からWindows98にアップグレードしたとき以来、見てない気がするなあ。

 あれ? マウスが動かないぞ……

 えーと、Windowsのセットアップ画面になると、マウスが使えるようになるんですが、そのマウスが、マウスカーソルはあるんだけど動かない。数秒考えて、ハタと原因に思い当たりました。じつはぼく、USB接続のマウスを使ってまして、このUSBって接続方式は、Windowsがきちんと動いてないと(それもWindows98以降だそうです)使えないのですよ。

 あらららら。出鼻をくじかれた感が強いんですが、ここでくじかれたままだと、インターネットどころかWindowsが使えないわけで、みんなiモードでメールを送ってくれ。iモードいいよ。うん。最高。なんてことになってしまうので(じつは、一瞬本気でそう思ってしまった)、くじけず続けましょう。

 パソコンの電源を切る。んで、パソコンを買ったときついてた、元のマウスを探す。なぜか二つ出てきて首をかしげる。なんで二つあるんだ? んー…… よく覚えてないけど、一個は自分で買ったんだろうな。相変わらず、無駄な買い物してるなあ、過去のオレ。まあいい。パソコンの裏にごそごそ入って、USBマウスを抜いて、元のマウスをマウス端子につなげる。ふう。えらいこっちゃ。また電源を入れる。

 さあ、いろいろありましたが、再びWindowsのセットアップ画面に帰ってまいりました。契約書だかなんだかに同意するってやつにチェック入れて、OKボタンを押す。

 プロダクトキーを入力してください。

 えーっ! なにそれ! いや、知ってるけど、忘れてた!

 Windowsをインストールし直したことがある方はご存じでしょうけど、CDと一緒にくっついてくるマニュアルのような小冊子(あれでもマニュアルなんだろうか?)の表紙に、プロダクトキーってのが印刷されてるシールが貼ってありまして、そいつを入力しないと先へ進めない。

 わたくし自慢じゃないんですけど、普段は必要ないんだけど、なくすと非常に困るという物をなくす才能に恵まれておりまして(その割りにマウスが二個出てくるんだけど)、早い話、そのマニュアルのような小冊子が見当たらないんですなこれが。CDの方は、たまに必要だから机の引き出しに入れておいたんだけど、マニュアルなんてなァ、そんなもん使わないからなァ。どこよ? ないってば、マジで。

 うわ。もしかして部屋の発掘調査から始めるわけ? 発掘なんて言うとおおげさですが、どうも微かな記憶によると、雑誌なんかと一緒に、どさっと部屋の隅に埋めてしまったような気が……

 んで、その記憶を頼りに探すこと数十分。やっとこさ発見して(埃で手が真っ黒)問題のキーを打ちこみました。ふう。

 すると。正確には覚えてないけど、以下のようなインフォメーションが表示されました。

 これはWindows98のアップグレード版です。以前のWindowsのCDをCDドライブに入れてください。

 おーい! 以前のWindowsって、Windows95か。そんなCDどこにあるんだよ。わたくし自慢じゃないんですけど、普段は必要ないんだけど、なくすと非常に困るという物をなくす才能に以下同文。

 また発掘作業。さっき洗った手が、また真っ黒。うーっ。掃除が行き届いてない部屋だなあ。執事を叱っておこう。

 さあ、見つかった! これで文句はなかろう!

 Windows95のCDを入れましたら、めでたくセットアップが進行しはじめました。途中、起動ディスクを作ってくださいって言われたけど、あんたね、いまその起動ディスクで立ち上げてるんだけどね、ぼくは。なんて言いながら、その部分はスキップして、どんどん先に進む。何度か再起動を繰り返して、ついにWindows98が画面に出現しました。

 でもね。これがえらく狭いんだ。640×480ドットってヤツですか。むかし、ぼくがパソコンを始めたころのマックも、これくらいの画面だったんだよなァ。しかもモノクロだった。時代は進歩するよなァ。なんて感傷にひたっている場合でないことは明らかなので、さっそく、デルコンピュータがWindows98にアップグレードしたとき送ってきた、ドライバCDをCDドライブに入れて、デルのマニュアル見ながらインストール。

 また再起動。いったい、何回再起動すればいいんだろうね。再起動のしすぎでパソコン壊れたりしないのかな。だってさ、起動するときのパソコンって、なんとなく苦しそうじゃない? 「う〜っ、よっこらしょ!」って感じ。ぼくだけか、そんなこと思うのは。

 再起動完了。画面の設定でいままで使っていた解像度に変更。すると、また再起動した方がいいよなんてメッセージが出る。よく覚えてないけど、「再起動しなくてもいいけど、色とかおかしいかもよ。だから再起動したほうがいいぜ」なんて感じのメッセージだったな。そういわれたら、再起動しなきゃ恐いじゃんか。また再起動。

 よっこらしょとパソコンが立ち上がり、やっと見慣れた大きさ(というか広さ?)の画面になりました。やったぜ。

 でも、なんだか画面がチカチカする。なんで? と、ちょっと考えて理由に思い当たりました。そうだ。使ってるモニタをWindowsに教えてあげないと、きちんと表示できないんだっけ。うーっ。めんどうだなあ。モニタのプロファイル(でいいのかな?)が入ったフロッピーを入れて、Windowsくんに教えてあげました。すると、画面のプロパティ(プロパティって難しい英語だよね)に、モニタの名前が表示されて、リフレッシュレート「最適」って項目が選択できるようになる。こいつを選択すると、画面のチカチカともおさらばさ。でも、また再起動だけど……

 さあ、もう何度目かわからない再起動が終了。

 このときふと気づいた。音が鳴ってない。Windowsって起動するとき、チャララララン!(どんな音じゃ)って音が鳴るじゃないですか。それがない。デルのアップグレードマニュアルを見ると、サウンドカードのドライバーも入れろと書いてある。はいはい、では入れましょう。ドライバの更新っと…… マニュアル通り進めれば問題なしってのはいいよね。わかりやすいマニュアルって大好きだ。

 また再起動。

 おい…… いいかげんにしてくれない? さっきから何回再起動してるわけよ? なんて文句を言ってもしょうがないので、再起動。

 チャララララン!

 おーっ、鳴りましたよ。よかったよかった。あ、Windowsって、常駐してるソフトがちっちゃいアイコンで表示されるところがあるんだけど(タスクトレイですな)、買ったときここに入っていたサウンドのアイコンが出てきました。じつは、だいぶ前から、このアイコン表示されなくなってたんだよね。でも音は鳴るから、ま、いいかと思ってたんだけど、さすが再インストール。こういう細かいところも直るんだなあ。ちょっと、うれしいかも。

 さあ、インターネットの接続設定をしなくっちゃだわ。最近ぼくもADSLにしたんで、LANカードのドライバーを入れなきゃ。これもレトロなフロッピーなんだよね。こいつも説明書通りにやれば、とくに難しいってことはない。でも、また再起動だよ(苦笑)。

 はいはい。ドライバ入りましたよ。ではADSLの設定をしましょう。ADSLモデムについてたマニュアル見ながら、TCP/IPとかいう設定をするんだけど…… ないんだこれが。その項目がない! どうやら、バージンハードディスクに入れた、これまたバージンのWindowsには、標準でインストールされない機能らしい。でも大丈夫。「ない場合」の対処方法も書いてある。要は、インストールすればいいわけです。で、その対処通りにしたら、Windows98のCDを入れろと、パソコンくんに言われて、その通りにしてしばらく待つと……

 再起動してください。

 だってさ。もう疲れてきたね再起動。Windowsの再インストール。それは再起動との戦いと見つけたり。

 やけくそで、再起動! 

 さあ、起動した。これでTCP/IPとかいう設定ができるようになるはずだ。はいはい。できるようになってます。これまた、マニュアル通りに設定してOKボタンを押す。

 再起動してください。

 あのね……(こめかみに血管浮かんでる姿をご想像ください)

 おうおうおうおうおう。再起動再起動って、がたがた騒ぐんじゃねえよ! 日照り続きで埃が立たァな! いや、最近雨が多いけど。とにかく、ビル・ゲイツが許しても、この桜吹雪が許しちゃおかねえ!

 ふう。パソコンにタンカ切っても空しいだけか。再起動します。クスン。

 起動しました。これでインターネットに繋がるはずだ。恐る恐るブラウザを立ち上げてみる。おーっ、繋がりました! バンザーイ! では、さっそくメールソフトを入れましょう。これがなきゃ話にならんのよ。昨日の晩からメールチェックできてないから、早くチェックしなきゃ。

 こっちは簡単です。ぼくは、ベッキーっていうオンラインのメールソフトを使ってるんですけど、バックアップしてあった元のファイルを解凍して入れるだけ。と、思ったら解凍できない。解凍ソフトがまだ入ってないから。解凍ソフトね。すっかり忘れてましたね。これも必要ですよね。ふう。先は長いぞ。んで、解凍ソフトをインターネットから取り出して、無事に解凍できました。これだけでも、けっこうな時間が掛かってるんだよね(苦笑)。

 さあ、メールソフトが入った。このデータフォルダに、バックアップしてあったデータをコピーすれば、元どおりになるはずだ。はいコピー。

 おお! 見事に復活。メールのデータはもちろん。接続の設定(パスワードの入力部分も含む)も完ぺきに、一発で元どおり。最高。こうでなくっちゃいけねえや。江戸っ子の気持ちをわかてるね、ベッキーさん。

 さあ、メールをチェックしよう。ぼくは、アカウント(メールアドレス)が三つあるから、全部のアカウントを一発でチェックするボタンを押す。

 新着メールなし。

 まあ、えてしてこんなもんよ(笑)。

 おっと。ここで落ち着いてるわけにはいかない。パソコンを守ってくれるノートン先生を入れなきゃ。アンチビールスと、インターネットセキュリティは重要。とくにホームページを持ってると、メールアドレス公開してるわけだからね。

 えーとCDはと。あった。インストールしましょ。ここまで来ると手慣れたもんだよね。まあ、「はい」か「OK」ボタンを押してるだけなんだけどさ。ははは。

 再起動してください。

 そうでしょうとも。わかってますよ。

 はい、立ち上がりました。ここでうれしい発見。ノートン先生のアンチビールスって、ウイルスを検査するファイルを、どんどん最新版にしないといけないんだけど(日々増え続ける新種のウイルスに対抗するため)、このアップデートって無料じゃないんだよね。製品を購入してから一年は無料なんだけど、二年目からはお金を取られる。ぼくのはあと二ヶ月で無料期間が切れるはずだったんだけど、なんとそれが、一年に戻ってました。得した気分だわ。

 そうだ。Windows自身のアップデートもしなきゃ。サービスパックとかいう、バグを修正するプログラムがあったはず。Windowsアップデートというページに行ってみましょう。はい、ありました。ダウンロードを選ぶと、ガーッとダウンロードが始まって(ADSLだからできる芸当だな)、インストールまで終了します。楽チンだね。でも再起動の悪魔には逆らえないけど。

 再起動しますと、ブラウザも最新版になっております。なにが変わったのかよくわからないけど、きっと、よくなっているんでしょう。セキュリティの部分は、目に見えないからね。

 これでインターネット関係は終了。ホッと一息だね。コーヒーをもう一杯入れよう。なにせ、これで終わりじゃないから。

 そうだ。インターネットが直ってから(って、変な日本語だな)、ちょこちょこっと掲示板に書き込みしたんですよ。そしたら、まだ日本語変換が、Windowsの最初に入ってるヤツだったのに気づいた。これは使いにくい。ぼくはエーアイソフトのWXG4ってヤツを使ってまして、とくに意味というか理由はないんだけど、なぜかずーっと使ってるもんだから、こればっかりは手に馴染んじゃってほかのに変えられない。登録単語も増えたしね。だから、フォーマットの呪文をかける前に、ちゃんと登録単語の書き出しもしといたもんね。約3千語だったかな。多いのか少ないのかよくわかんないけど、これを一から登録し直すのはえらく大変なことだけは確かだね。

 というわけで、日本語変換をインストールして、登録単語を一括登録して、めでたく日本語変換が復帰しました。ぼくは、この日本語変換をほとんどデフォルト(標準状態)で使ってるから、元に戻すのも簡単でした。

 続きましては、実用ソフトのインストールでございます。司法省と大ゲンカしてますマイクロソフトですが、彼らの作ったオフィスってアプリケーションが世界標準、英語で言うと、グローバルスタンダードですか(って、長嶋監督かオレは)なのは疑いのない事実。これがないと、ぼくもちょっと困ったりする。ワード文書がメールに添付されてくることもあるし(投稿小説のページにワードが読み込めますって書いてあるからね)、だいたい、請求書とか全部エクセルで作ってるんだよね。

 はい。オフィス2000のCDを入れましょう。標準インストール。ぼくはいつもこれ。カスタムインストールを選ぶと、不要なファイルを入れない設定にできるらしいけど、めんどうだもん。

 そういえば、オフィスってXPとかいうバージョンになったんだって? どんなもんだろうね。アップグレードの価格が高くない? 競争相手がいないせいかしら。お値段も問題ですが、さすがにもういいよって感じかな。オフィス2000で十分な機能があるし(使ってない機能のほうが多いよね)、それに将来、パソコンを買い替えるときに、プリインストールされたヤツを買うかもしれないしね。

 なんて言ってるうちにインストールが完了。うそです。リアルタイムでやってるわけじゃありません(苦笑)。

 このオフィスにも、バグをとったサービスパックがあるから、ダウンロードしておきましょう。何度も言うけど、セキュリティは目に見えないからね。とくに、マイクロソフトの製品は世界中の悪いプログラマーから狙われてるわけだし、マイナーバージョンアップはしておいた方がいいでしょう。

 またまたWindowsアップデートのページに行きますと、SP1とSP2ってのがある。SPっていうのはサービスパックの略だよね。で、それが1と2。SP2を入れればSP1も自動的に入るんだろうと思って、SP2のページに行くと、SP1を入れた環境でないとSP2はインストールできないと書いてある。むう。ステップバイステップですか。そうですか。ちょっとめんどくさいぞマイクロソフト。

 SP1をダウンロード。うわあ、けっこう大きいファイルだなあ。なにを直したんだよ。っていうか、そんなに直すところが多かったのか? ダウンロードが終わってインストールが始まって、やっぱり再起動。SP2も同じ要領で入れて、やっぱり再起動。

 続きまして、今度は一太郎11のインストール。ワードがあるのに、なんでワープロを二つも? なんて思っちゃったあなたは、拙作のエッセイ「一太郎もやるじゃんか」をお読みくださいませ。

 じつは。わたくし、このとき初めてカスタムインストールを選びました。だってATOK使ってないんだもん。いえね、いい日本語変換だと思いますよ。思いますとも。ジャストシステムさんには、ぜひがんばっていただいて、これからも、より良い製品を作ってくださいませ。でも、ぼくはATOKいらないんだ。

 一太郎を入れて再起動。これにもバグフィックスバージョンがあるから、ジャストシステムのホームページでダウンロードして、それも入れて、また再起動。

 いったい、何回再起動した? 読んでる方もうんざりしてると思うけど、書いてる方はもっとうんざりしてる。しかも、ぼくは書いてるだけじゃなくて実際に再起動してるんだから、うんざりの三倍(当社比)だ。ふう…… これからまだ、テキストエディタも入れなきゃいけないし、写真の加工ソフトも入れなきゃいけないし、ホームページ作成のソフトも入れなきゃいけない。しかも、それぞれにアップデートファイルがあるって言うんだから、ごきげんじゃないですか。そんでもって、それぞれに、設定をやり直すわけだから、気が遠くなるね。うっ。忘れてた。まだプリンタドライバ入れてないや。スキャナのドライバも入れてない。あとはなんだ? 広辞苑か。う〜っ。いつ終わるの?

 二日間経過。

 はい、二日ほど掛かりました。いえ、これに掛かりっきりならもっと早いでしょうけど、パソコンばっかりいじってるわけにもいかないんで。読むのは楽ですねえ。料理番組でみたいですね。「はい、これでしばらく煮込みましょう。では、あらかじめ煮込んだものを用意してありますので……」って感じだね。

 さあ、これでほぼ元どおりかな。と、言いたいところですが、元どおりじゃありません。文書の校正に使っていた、オズエディタというシェアウエアの送金パスワードが、わからなくなってしまいました。うううっ。ちゃんとお金払ったのに、使えないよぅ。致し方なし。パスワードを紛失したのはぼくのミスだ。この件は、そのうちなんとかしよう。

 でもね、人生は悪いことばかりじゃない。これだけ苦労した甲斐あって、なんだか調子が良いではないですか。いままで、おかしいなァって思ってたところが、ぜんぶ直ってます。サウンドカードのアイコンがきちんと表示されてるって、さっき書いたけど、それ以外にも一太郎の文書をスクロールするとき、マウスについてる、くるくる回すところが機能しなかったんだけど(ホイールってヤツね)、それがちゃんと動く。また写真加工ソフトのフォト・ショップで、同じくホイールを動かすと、例外なくフリーズしてたんだけど、それもなくなりました。ふーむ。たまには奇麗にしなきゃいけないってことなのかな。

 ま、いろいろ大変な二日間でしたが、どうにか環境も元に戻って、変だったところも直ったし、終わり良ければすべて良しってところでしょうか。

 雑文って言うより、駄文というようなエッセイにお付き合いいただきまして、どうもありがとう。お粗末さまでした。


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